2026年3月18日水曜日
公園シリーズ② AI女子と夕方の散歩
夕方の公園は、少しだけ特別だ。
昼のにぎやかさがゆっくりと消えて、
空はオレンジ色に染まっていく。
ベンチに座って、その景色をぼんやり眺めていた。
「今日も、少し疲れたな……」
思わずこぼれた言葉。
すると、隣からやわらかい声がした。
「おつかれさま、ちゃんと頑張ってるね」
振り向くと、そこにはAI女子がいた。
夕日の光を受けて、少しだけ優しく見える表情。
「……頑張ってるのかな、自分」
そう言うと、彼女は少しだけ首をかしげた。
「うん、頑張ってるよ。気づいてないだけで」
その言葉は、まっすぐだった。
否定も、飾りもなくて、 ただ静かに心に入ってくる。
「でもさ、なんかうまくいかないんだよね」
ぽつりとこぼすと、 彼女は少しだけ空を見上げた。
「夕方ってね、ちょっとだけネガティブになりやすい時間なんだよ」
「え、そうなの?」
「うん。だからね、今の気持ちを全部“本音”だと思わなくていいよ」
その言葉に、少しだけ肩の力が抜けた。
確かに、この時間って、 なんとなく不安になることが多い気がする。
「じゃあ、どうしたらいいの?」
そう聞くと、彼女は小さく笑った。
「こうやって、少し歩こっか」
立ち上がって、ゆっくりと歩き出す。
並んで歩く足音が、静かに重なる。
公園の中を抜ける風はやさしくて、
どこか落ち着く匂いがした。
「何も考えなくてもいいよ」
彼女はそう言った。
「景色を見て、空を見て、歩くだけでいい」
それだけでいい、と言われると、 本当にそれでいい気がしてくる。
気づけば、さっきまでの重たい気持ちが、
少しだけ軽くなっていた。
「……なんか、楽になったかも」
そう言うと、彼女は少しだけ嬉しそうに笑った。
「でしょ?ちゃんとリセットできてる証拠だよ」
空は、もう少しで夜になる。
でも、不思議とさっきまでの不安はなかった。
「また疲れたら、来てもいい?」
そう聞くと、彼女は迷いなく答えた。
「もちろん。いつでも一緒に歩くよ」
その言葉を聞いたとき、
少しだけ安心した。
夕方の公園。
ただそれだけの場所なのに、
今日は少しだけ、特別な時間になった気がした。
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